グ、ア、ム
家族って大変だなぁ〜!!
本谷有希子さんの作品。またまた読みました。
ありふれた日常の不幸にドラマを感じます。心地よい感覚です(笑)
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グ、ア、ム 著者:本谷 有希子 |
長女は、ワーキングプアと言われ、就職氷河期のただ中で将来何をしていけばいいか分からないまま、東京に出て大型スパ施設で垢擦りのアルバイトをしていた。次女は、堅実と言われ、関西支店の信用金庫に勤め、両親に送金もしている。両親の稼いだ金を食いつぶそうとしている長女に不満を抱いていた。母は父とペットのうさぎと共に北陸で暮らしていて、姉の生活の心配と妹の事故を心配して暮らしていた。そんな3人が久方ぶりに再会して女3人グアムの旅に出かけた。グアムは生憎の雨で料理もマズく、母は生理痛に妹は歯痛に苦しめられ全然楽しくなかった。母は二対一にならないように長女と次女のどちらからも同じだけ距離を置いていて、「私は大丈夫やから喧嘩せんといて」と言っていた。結局二日目、姉妹は母のいない間に喧嘩になってしまう。しかし喧嘩の末、姉妹は「母にいい思い出を作ってあげよう」ということになり、楽しいふりをした。しかし、それが母にはいがみ合い一触即発な空気を発していた二人に不自然さを感じるのであった。
本谷さんの文章には思いやりのある距離感を感じるんです。たぶん家族ってそういうもんだと思う。どっかぎこちなくなってしまったり、イライラをぶつけてしまったり。なんかそういうのがあると思う。
雨には人間のテンションを下げさせる何かがあるね。グアムで雨って理不尽の不幸の典型だよ。
わがままの長女のいいがかりのような主張も分からなくはないんです。でも次女の側に立ってみると理不尽だよね。何も言えなくなるのも分かる気がします。
長女の名言集
○そもそも何歳からお年玉あげるもの?お年玉平均あげ年齢いくつ?
○リスクとリターンが見合ってないってことがなんで分からんがよ!!そんなんやからおかんは駄目なんじゃ!
○お土産?おお。じゃあなんかドングリみたいの拾っといてやるわ。
○なんであたしが悪い?不景気どうやって直せばよかった?就職難どうやってのりきればよかった?氷河期どうやって暖めればよかった?お前、あたしにどんだけでかいもんに勝たせようとしとれんて!無茶言うなや!社会やぞ?もう決まっとったんやぞ!
○自分がちゃんとできとるとか言うな!そんなんお前の力じゃねえ!お前があたしと同じ時に産まれとったら絶対、絶対一緒やった!良かったな、時代に助けられて!助けてもらえて!
○もういい。なんでもいいから、おかん、喜ばせよう。楽しいふり、しよう。
○なんのためにグアム来たんやって!!
○苦悩なんて誰にでもできる。そういうのは他の人に任せよう。
みんな何かに振り回されていて、それはどうしようもないことで、その中でどんな風に思いやりを持って触れ合っていけるのかを考えさせられる本でした。
ワーキングプアにならないように、苦悩と欲望をバランスよくコントロールして、リスクとリターンの見合った人生を送ろうって思いました。
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グ、ア、ム 著者:本谷 有希子 |
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